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2007.12.21

テメレア戦記


テレメア戦記(1)気高き王家の翼 -テメレア、それは誉れ高きドラゴン。漆黒の翼をはためかせ、この世に舞い降りた。清廉なる海軍将校ローレンスと深き絆を結びしその竜は、高貴なる血がため、苛烈な戦いへと赴く宿命にあった…。壮大なる歴史ファンタジー-

という紹介文を読んだとき、出版社も同じということもあって「エラゴン」をパクったような内容かと思っていたのですが、全くの別物でした。

ドラゴンが主要な役割を果たすことに変わりはありませんが、全体的な印象としては戦争冒険小説です。

舞台となるのはナポレオン戦争真っ只中のイギリスですが、ドラゴンは古来より実在のものとして知られており、古代ローマの頃から既に軍事利用されています。

主人公となるローレンスは、イギリス海軍のフリゲート艦を指揮する艦長で、拿捕したフランス船で発見したドラゴンの孵化に立ち会ったことをきっかけに、自らテメレアと名づけた仔ドラゴンと共に空軍へ編入。

海軍と空軍のカルチャー・ギャップの描き方やクルーのコーディネイトの妙など、ミリタリー小説としてもマニアックと部分にページを割き、そこへ更にドラゴンを上手く絡めているところがミソ。

軍事目的に品種改良されてきたドラゴンは生物兵器というにはあまりに高い知性を持ち、中でもテレメアは「担い手」たるローレンスを超える頭脳の持ち主。

ドラゴンと人間の交流を描いたファンタジーは沢山あり、著者自身もマキャフリィが本作の原点にあると述べていますが、個人的には「パーンの竜騎士」における人間とドラゴンの関係よりも、永野護の「ファイブスター物語」のマスターとファティマの関係に似ているように感じました。

ピーター・ジャクソンが映画化を手がけるそうですが、「メンフィス・ベル」あたりにも似ているかも。

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